私は罪深く、欲深いという話（5億円が手元にあったら）

5億円。
大金である。
今この瞬間、手元に5億円が降ってきたら何をしようと考えてみたら、投資の一択しか浮かばない。

5億円。
大金ではある。
だからといって仕事を辞めて趣味に生きる自由人にはなれない。

5億円。
全額を株式運用に回して、利回り6% (年率)から税金(20.315%)を引いて実質的な手取りは約2,400万円。
経済的自由を得る手がかりにはなって、決定打にはなれない金額。

なら、私はいったいどれぐらいの金額あれば自由を感じるのか。
全く想像つかない。きっと無限の富でもない限り、満足はしないのだろう。

私は、なんと欲深く、罪深いのか。

話の本質はこれではないはずなので、ここから先は無限の富が湧き出でる泉を所有していると仮定しよう。

目次 Outline

1. 妄想しよう。

妄想しよう。

たとえば、この瞬間。私は、無限の富を手に入れました。
常世すべての物質を購入するための資金があるし、“いま”頭に浮かんだすべてのアイテムを入手したとしよう。

さて、何をしよう。

好きなアーティストを応援したり、私の大好きな人たちが困ったときに助けになれるように人脈¹を作ろう。
大好きなものがあふれる世界はきっとどうやって切り取っても美しい。

もちろん、行き場のない野良猫ちゃんたちを受け入れる施設も作りたい。そのために島を買うのもいいかもしれない。
そういった島を探すために津々浦々視察旅行²をしたい。

そうしたら、きっと獣医さんも複数人必要だし、少しでも幸せに暮らしてもらうためのフードやおもちゃの研究開発する会社を立ち上げるのもいい。寿命に抗う手段として病気に打ち勝つためにいろんな研究が必要だろう。当然のことながら支援したい。基礎研究が必要ならもちろん資金投入しよう。

究極的には、自分がいつか入居するためにペットと一緒に入居できる介護施設³だって欲しい。そうして、私の猫ちゃんはペットセラピストとして生涯みんなに愛される。

無限の富があれば私は自分のエゴに基づいていろんな会社や施設を建てたい。

人間は私以外の誰かがきっと幸せにしてくれるから、私は大好きな猫が幸せに暮らせる世界を作りたい。

ここまでの妄想は正直JJGになる前からしている。
適宜周りの人に話もしている。

結局、私は何になりたいのだろう。職業に名前を付けるならこれは何だろう。

支配者、というのは職業ではないと思う。何かの頂点に立ちたいのではなく、私にとって都合のいい美しい世界がきれいに回っていること確認したいだけ。もし他に誰かが継いでくれるというのであれば喜んで譲ろう。

であれば投資家なのだろうか。投資は好きだと思うものの、投資家と名乗るのは違和感がある。私は、私にとって都合のいい世界を作ろうとしているだけなのだから。

ならば、政治家はどうか。違和感しかない。私は私のエゴに基づいて行動しているだけで、ひとのために動いているわけではない。私の目と手が届く範囲が美しければそれでいい。富によってその範囲が広がることがあっても、見えない・届かない場所にまで責任は負えない。何より、街を作りたい、国を作りたいというわけではない。

結局のところ、私は何になりたいのだろう。

真相を探るべく、ジャングルの奥地に入る日もそう遠くないのかもしれない。